コミュニティカフェ・プロジェクト企画
「アジアンカフェ」「Cafe ENTOTSU」
2015年の秋から冬にかけて、「コミュニティカフェ・プロジェクト」の学生達が大活躍した。11月26、27日にはアジアリゾートをテーマにした「アジアンカフェ」、12月10、11日にはクリスマスをモチーフにした「Cafe ENTOSU」をプロデュース、学生や教職員から好評を博した。短期間に2つのカフェを実践したからこそ得られた、確かな手応え。彼らの当日の様子に迫った。
南国リゾートの風を送る
「アジアンカフェ」
「アジアンカフェ」は、ちょうど寒くなり始めた11月下旬、南国アジアンリゾートの独特な、熱い空気感を演出するべく出現した。担当教員の鶴見麻衣特命講師は、「毎回、何か新しいことにチャレンジしてもらいたいと思っています。今回は、デリバリー部を設置し教職員が注文できるデリバリーの運用を開始したり、今までとは違う豆を使ったりしています。すべて学生主体で運営しているので、私はタスク管理進捗管理を行い、納期遅れや活動の質の低下がないようにしています」と話す。
今回の目玉のひとつは、アジアンブレンドという貴重な豆を使っているところ。昨年の「もみじカフェ」に引き続き、市川大門通りにある「平野珈琲」に協力を依頼し、豆の知識やコーヒーの入れ方を学んだ。
また、昼食での利用を考えて、インドで食されているパンの一種、チャパティをメニューに採用。7月に同プロジェクトが企画・運営した「VERT」でも連携した国府台駅の移動販売店「マルキチカフェ」と共同で商品開発した。
2年生の沢田一輝くんは、「チャパティは初挑戦なので準備する個数が読めず苦労しました。企画書や請求書など4年生から引き継ぎ自分自身で資料を作成したので、その点は成長できたと思います」と力強く話した。
企画代表の冨澤良くん(サービス創造学部2年)は、「春学期の『VERT』での反省から、担当ごとで話し合いを増やし、その情報を共有するように特に気をつけました。メンバーみんなで考え、みんなで行動することの大切さを学びました」と振り返った。
「学校の機材を借りて先輩に教わりながら練習し、何度も試飲を重ねました。苦みの強い豆なので苦みを強調して酸味を消すようにしています」と、一杯一杯心を込めてコーヒーを注ぐ奈良翔くん(サービス創造学部2年)。
「インドの人はスカーフを巻いているイメージが強いので、布を自分の好きな巻き方にしてアジア感を出しています。レイアウトに使った布ではアジアの雑多な感じを表しながら、統一感を出す工夫をしました」と石川未歩さん(サービス創造学部2年)。
クリスマスのアットホームな雰囲気を
「Cafe ENTOSU」
2週間後のクリスマスシーズン。1号館エントランスのクリスマスデコレーションが華を添える中、『Cafe ENTOSU』はオープンした。
「今回は、『レイアウトや店頭の飾り付けが華やかになったね』とたくさんの方からお褒めの言葉をいただきました。『アジアンカフェ』の反省点について、みんなで意見を出し合って、ひとりひとりが自分から動いた結果かなと思います」と話すのは、「Cafe ENTOSU」の企画代表 森真登香さん(サービス創造学部2年)だ。
カフェの正面に並んだ、かわいい小物やぬいぐるみがアットホームな雰囲気を醸しだし、屋根を模したカフェのテントの下で、「ほっと一息コーヒーでも」、といった気分にさせてくれた。
「テントを設営したのは2階から見ても楽しめるようと考えてのことで、コミュニティカフェ・プロジェクト発足3年目にして初の試みです。こうしたレイアウトはもちろん、販売戦略や広報の仕方なども講義で習ったことを、カフェを通じて楽しみながら実践しています」と、プロジェクト代表を務める荻久保翼くん(サービス創造学部3年)は、座学での学びが本プロジェクトに生かされていると説明してくれた。
11月の「アジアンカフェ」も今回の「ENTOSU」も2年生を活動の中心に据えるため、3年生である荻久保くんは、一歩引いた全体的な視点からアドバイスするなど、裏方に徹したという。そして最後に、「『ENTOSU』は、今年1年のカフェプロジェクトの集大成になったと思います」と、成果に胸を張った。
「Cafe ENTOSU」の企画代表 森真登香さん(サービス創造学部2年)は、リーダーには全ての管理や責任が伴うことを実感。「学んだことすべてが就職後に生かせると思います。“活動から学ぶ”プロジェクトは、貴重な機会を与えてくれる場だと改めて感じました」。
「回を重ねる毎にみんな自分でいろいろなことを考えて、率先してやっていることが見えてきたときに、とてもやりがいを感じました」と、コミュニティカフェ・プロジェクト代表 荻久保翼くん(サービス創造学部3年)は締めくくった。
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