コミュニティカフェ・プロジェクト「VERT」企画

7月8日(水)から10日(金)にかけて、千葉商科大学サービス創造学部のコミュニティカフェ・プロジェクトがフランスのパリをイメージしたカフェ「VERT」(ヴェール)をオープン。学生たちがさまざまな趣向を凝らしてお客様をもてなした。

 

コミュニティカフェ・プロジェクトは、2012年から大学内に“癒しの場”をつくることを目標に、サービス創造学部の公式プロジェクトとしてスタートした。プロジェクトでは充実した学生生活を送るために癒しの場が必要だと考え、将来的には学内で学生によるカフェを設立・運営も視野に入れて、年数回、テーマを設けて期間限定カフェをオープンしてきた。今回のカフェは、フランス語で「緑」を意味する「VERT」と名付け、「最幸の休み時間~幸せのひとときを緑とコーヒーとあなたで~」を企画コンセプトに据えた。
 
プロジェクトの創設メンバーは卒業したが、新たなメンバーも加わり、今期は総勢65名の大所帯。心機一転、カフェの原点に戻ろうと、カフェ文化の発祥の地であるフランスのパリをイメージした。営業班、デザイン班、広報班などに加えて、新たに商品開発班も設け、事前に人気コーヒーを知るために試飲調査を行ったり、国府台駅前で営業するクレープ屋の誘致をしたりしてクレープメニューの開発も手掛けるなど、初参加の2年生も積極的に参加した。
 
昨年のカフェでもその味が好評だった地元・市川大門通りにある「平野珈琲」から仕入れたコーヒー豆を使用、また、水出しの技術も同店から学んだ。
 
A:「ミントシロップ入りのコーヒーで、今回の企画のイメージカラーの緑などの爽やかなイメージに仕上げたもの」
B:「チョコレートシロップ&ミントシロップ入り。コンセプトは前年度春学期の企画で、好評だった“甘いコーヒー”」
C:「チョコレートシロップ&オレンジシロップ入り。夏の暑さを解消でき、コーヒーにも合う柑橘系風味」
 
上記の通り、オリジナルコーヒー3種を用意して試飲調査を行った結果、事前調査で人気ナンバー1になったのはBの“甘いコーヒー”だったことから、「VERT」ではこのオリジナルコーヒーをオススメ商品に据えた。
 
また期間中は、やはり地元・市川駅南口にある「モンペリエ」のお菓子も用意して販売。さらに最終日には、最寄り駅である国府台駅で営業するクレープ屋と交渉し、カフェの名前をイメージして商品開発したオリジナルクレープのワゴン販売にもこぎつけた。カフェに隣接したスペースには、サービス創造学部の他のプロジェクト活動をメンバーが独自取材、その内容を紹介する写真コーナーを設けて、目で楽しむ趣向も凝らした。
 
今回は、2015年5月、大学内に誕生し話題となっている「The University DINING」という競合もいるなかでのプロジェクト活動となったが、3日間連日、すべての商品を完売。地域の企業と交渉しながら、学生たちが企画したさまざまな構想が功を奏し、見事に結実した。
 
プロジェクトメンバーからは、「今回のカフェの成功は、別のプロジェクトに参加している皆が積極的にお客さんとして来て盛り上げてくれたり、備品の貸し出しなど運営面でもアドバイスや協力してくれたりしたことが大きかった。今後ますますプロジェクト間の連携を深めていきたい」という声も聞かれた。
リーダーを務めた荻久保翼くん(サービス創造学部3年)も、「このプロジェクトを立ち上げてくれた創設メンバーへの感謝の気持ちを持ちながら、新しいカフェを作りました。65名の大所帯に、初めは苦労もありましたが、2年生からも面白いアイデアがたくさん出てきて、よいプロジェクト活動になりました」と胸を張った。
 
予算やスケジュールの管理、組織づくりは「学問からの学び」をいかしながら、そして、「企業からの学び」で提供商品の開発を実現。本番3日間のみならず、準備期間からの日々はまさに「活動から学ぶ」機会となった。
 
 


コミュニティカフェ・プロジェクト代表の荻久保翼くん。65名の大所帯をまとめあげた。


講義の合間のコーヒーブレイク。休み時間に集中するお客様に手際よく対応した。


昨年度、中心メンバーとして活躍した4年海谷純平くん。「就職活動ではカフェ・プロジェクトについてたくさん語ることで、大手の服飾企画販売に内定をいただくことができました。」


今年初めてプロジェクトに参加した横山椿さん(サービス創造学部2年)。「プロジェクト担当の仲野先生の授業を受けているのがきっかけで、このプロジェクトを選びました。お店にたくさんのお客さんが来てくれたことが何よりもうれしいです。」


カフェ横のプロジェクト紹介コーナーで。「初めてカフェに来ました。コーヒーを飲みながら、さまざまなプロジェクトの活動を知れるのはいいですね。」


商品開発部が考案した2種のキウイのクレープと、ヨーグルト&ブルーベリーの中にラズベリーソースを入れたオリジナルのクレープ。


構内の木陰に、クレープ販売のワゴン車登場。梅雨の晴れ間で、よいカフェ日和となった。

 
 
【関連記事】
豆香り 学び舎憩ひ 人集う —コミュニティカフェ・プロジェクト企画「もみじカフェ」—