千葉商科大学「THE University LIVE」インタビューvol.3

彼らの心が動いている様子が見えました−−。そう語るのは、千葉商科大学のオープンキャンパス内で高校生限定のスペシャルライブ「THE University LIVE」に登場したシンガーソングライターの近藤薫氏。大学初となる1日限定で行われたこのライブには、近藤氏をはじめ、石崎ひゅーい氏、七尾旅人氏、南壽あさ子さんらが人気アーティストが集結した。近藤氏の思いを語ってもらった。

 
 


学生たちが自分の曲をすっと受け入れてくれた

AKB48やV6、東方神起など数々のアーティストに楽曲を提供している近藤氏。地元・愛知から上京し、本格的にアーティストを目指したのは20歳の頃だ。紆余曲折の末、1999年、26歳の時に、ロックバンド「スィートショップ」のボーカルとしてメジャーデビューを果たす。2003年に同バンドは解散するも、その後は、アニメ『テニスの王子様』のエンディングテーマ『ハロー&グッバイ』を手がけるなどソロシンガーとして活動するかたわら、さまざまなアーティストへの楽曲の提供なども行っている。
 
ライブ当日、学生たちを前に、『ハロー&グッバイ』をはじめ、『Flower note』や『もうひとりの君』などを披露。近藤氏は、「ライブを見慣れていない子も当然いたと思いますが、すっと受け入れてくれてやりやすかったですね。普通、壁ができてしまうことも多く、こちら側が勝手に演奏している状況も多々ありますが、フレーズやリズムに対して反応してくれたのでやりやすかった」と振り返った。
これまでも学園祭をはじめ、小・中・高校、専門学校の生徒たちを前に演奏をしてきたという近藤氏。「オープンキャンパスということで、当然、進路を決めようとやってくる学生たちばかり。どのように音楽にのったらいいのか、少し戸惑っていたのかもしれないですね。でも、彼らの心が動いている様子が見えました」。

 

アコースティックギターと甘い歌声で会場内を温かい雰囲気に包んだ。


『もうひとりの君』のMVも公開

近藤氏が作詞・作曲を手がけ、今回のライブでも披露した『もうひとりの君』は、群馬県立桐生南高校で実施された、同大学・サービス創造学部との共同企画による「サービス創造熱血講座」の中から誕生した楽曲だ。同大学・サービス創造学部は、近藤氏とともに原盤権を共同所有し、6月には映画監督・草野翔吾氏の協力の下、同大学の学生たちとともに、学内でミュージックビデオ(MV)撮影も行われた。
当日会場前では、『もうひとりの君』のMVが初公開を受けて、近藤氏は「今までリリースされてきた曲と全然違う感じでした。少しホッとしているのと達成感と、さまざまな気持ちが入り混じっています。草野監督からストーリーも聞いていたのでイメージはできていましたが、実際の映像を見てみると、さすがだなと思いましたし、何より感動しました」と笑顔で語った。
 
そして最後に、歌を通じて、学生たちに伝えたかった気持ちを聞いた。
「僕は、音楽に携わる仕事をしたかったので、専門学校に通いました。ですから、将来やりたいことははっきりしていましたが、それに向かってどう進んでいけばいいかという悩みはありましたね。アーティストという職業は、割と特殊な仕事です。ほかの道に進んで同じようにはならないことは当然あると思いますが、共通するのは、あきらめずに続けていくこと。それができればおのずと自分のやりたいことが達成できると思っています。今回の選曲にはラブソングもありましたが、とくに、学生たちに“あきらめない気持ち”を伝えたいと思って演奏しました」。
 
将来の道に迷う若者たちへ……。
夢を持って、自分の明るい未来に突き進んでいってほしいと感じさせるライブになった。
 

「自分がダメだと思えば、当然ダメになる。だからこそ、あきらめない気持ちが大事」と語る近藤氏。

 

ライブの企画に携わった、同大学・サービス創造学部の西尾淳教授(右)と記念の一枚。


講義に登壇し、学生たちと「音を楽しむ」時間を共有

7月14日には、同学部の中村聡宏専任講師が担当する『スポーツ・エンターテインメントサービス論(通称:Cheers!)』のゲストスピーカーとして登壇。近藤氏が現在の仕事に就くまでの道のりや、有名アーティストへの楽曲提供を勝ち取ったコンペの裏話を語ったり、また音楽業界へ就職を望む学生に向けたアドバイスを送ったりと、「音を楽しむ」というテーマで講義を行った。
トークの合間には、自身のヒット曲『ハロー&グッバイ』、『Flower note』などを、ギターの弾き語りで披露。また、新曲『もうひとりの君』は、学生全員で大合唱するなど、普段の教室にはない「音を楽しむ」時間を提供し、大きな盛り上がりを見せた。

 

「音を楽しむ」というテーマで講義を行った近藤氏。

 

近藤氏とともにサービス創造学部が原盤権を共同所有する『もうひとりの君』を学生全員で合唱。歌詞の一言一言を噛みしめた。

 

中村聡宏専任講師がマイクを持ち「たこ焼の歌」を歌う一幕も。誰でも親しみやすく、歌いやすい、という曲の披露で教室も和んだ。

<プロフィール>

近藤 薫(こんどう・かおる)

シンガーソングライター。
1972年生まれ。1999年、ロックバンド「スィートショップ」のボーカリストとしてメジャーデビュー。2004年よりソロ活動。現在はLive活動を全国で展開しながら、AKB48、V6、東方神起、郷ひろみなど幅広いアーティストへの提供楽曲やドラマやアニメの主題歌など、数々のヒット曲を生み出している。
 
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