この春、千葉商科大学サービス創造学部2期生が卒業を迎えた。期待を胸に、キャンバスから羽ばたいていった卒業生たち。そして入れ替わるように、6期生たちが入学し、新しい大学生活のスタートをきった。吉田優治学部長が彼らにエールを送る。
2期生も高い就職率
2009年千葉商科大学にサービス創造学部が設立されてから、丸5年がたちました。昨年はじめて卒業生となった1期生に続き、この春多くの2期生が社会人として旅立っていきました。
2013年度の卒業生の就職率は現在98.6%。これは1期生の99.3%と同様に全国的にもトップクラスの数字です。最後まで諦めずに戦った卒業生、そして彼らの頑張りを支えた教職員のみなさんのサポートには頭がさがる思いです。当然のことですが、就職はゴールではありません。ここからがいよいよ、彼らの人生の本当のスタートです。
就職して、すぐにうまく仕事ができるようになるわけではありません。数多くの経験を積みながら、知識やスキルを身につけることは一朝一夕ではできませんし、年功序列を重視する傾向の強い日本の会社組織では、自分が思うように企業の中で自由に仕事ができるようになるまでには、かなり時間もかかることでしょう。当然、忍耐や我慢が必要になります。
しかし、そのプロセスの中で、大学時代に身につけた「自分らしさ」を忘れず、自分の魅力を伸ばしていってほしいと思います。そのために大切なことは「VisionとPassion」です。仕事と日々の生活とを両立すべく、心を整えて歩んでいってほしいと思います。
卒業生たちのますますの成長と今後の活躍に期待しています。
6期生の入学
この4月、6期生が入学しました。この学部での学びは、おそらく高校までに勉強してきたことと、だいぶ違うものになるはずです。
ビジネスの世界でトップランナーとなっている特命教授たちをはじめ、52社もの公式サポーター企業から、ビジネスの現場について語ってくれるゲストスピーカーが年間100人以上やってきます。こんな学部は、なかなかありません。
アクティブラーニングとしてすっかり定着したプロジェクト活動も、内容のさらなる充実を図っています。自ら率先して参加することで、身に付くものは多いはずです。
もちろん、学部長である私をはじめ、教職員一丸となり、全力で教育コンテンツを提供するつもりです。
払うのが保護者の方にせよ、自分で稼ぐにせよ、大学の学費は決して安いものではありません。さまざまなものを貪欲に吸収し、学費の10倍分の価値を奪い取るつもりで、ぜひ前向きにチャレンジしてほしいと思っています。
大学生活は4年間にこだわる必要はありません。留学をするのもいいでしょう。途中で挫折したって、また戻ってくればいいんです。長い人生を考えれば、大学時代の多少の回り道も必ずいい勉強になるはずです。
成長できるかどうかは、自分自身で積極的に動くかどうかにかかっています。これまでとは違う新しい自分をぜひ見つけてほしいですね。
ますます変わっていく千葉商科大学
大学そして学部としても、さらなる進化を目指します。
大学は、来春の完成をめざして「University Dining(学食)」を企画設計中です。単なる食堂ではなく、学生たちがワクワクしながら集うコミュニティスペース、さらには教育のプラットフォームにしたいと思っているのです。詳細の計画、全容は、またあらためてお伝えしていくつもりです。
さらに、サービス創造学部では、語学の強化を図りたいと思っています。今春の卒業生、渡辺嗣人君がフィリピン留学で英語力を飛躍的に向上させました。彼が成長したプログラムの実際をあらためて視察しながら、新しい語学教育のあり方も模索していくつもりです。
サービス業の最前線で躍進する公式サポーター企業との関係も、さらに深めていきたいと思っています。企業にとって、この学部を魅力に感じていただけるWin-Winの環境を提供できるといいですね。
千葉商科大学サービス創造学部は、2014年度もいろいろ仕掛けていきますよ。
<プロフィール>
1987年青山学院大学大学院経営学研究科博士課程修了。同年、稚内北星学園短期大学経営情報学科専任講師。1989年千葉商科大学商経学部専任講師に就任、助教授、教授を経て、2009年新設の「サービス創造学部」初代学部長・教授に就任、現在に至る。アメリカ経営学会・経営教育部会日本担当理事、2013年8月より全国ビジネス系大学教育会議会長。アメリカ経営学会よりアワード(2001~2008年)、韓国経営教育学会より学術賞(2009年)、日本マネジメント学会から国際貢献表彰(2013年)など。2000年ボストン日本人研究者交流会(Boston Japanese Researchers Forum)設立。