千葉商科大学サービス創造学部
パーティ・プロジェクト「Hawaiian Party~Sunset Beach~」

2017年7月28日、千葉商科大学のキャンパス内で、同大学サービス創造学部のパーティ・プロジェクトのメンバーが企画・運営する「Hawaiian Party」が開催された。ハワイをイメージした会場で、Sunset Beachをコンセプトに、約200人の学生、教職員たちが夏の夜を満喫した。

 

Sunset Beachをイメージしたポスターが会場前に貼られた。
 

ゲストとスタッフ全員で記念撮影。今年の夏の思い出となった。
 


1年生の集客も目的のひとつ

パーティ・プロジェクトとは、ハワイ出身で同学部のケビン・ミラー専任講師が発案し、2011年に発足した選択科目のひとつ。同学部の松本大吾准教授とともに指導を行っている。毎年、プロジェクトメンバーは年に数回パーティの企画・運営しており、「Hawaiian Party」は今年で5回目となる。プロジェクトメンバー40人は、なかなか上級生と触れ合うことの少ない1年生の集客をめざして、4月から企画を考えてきた。そして「Sunset Beach」をテーマに、大人っぽい雰囲気を味わいながら、仲間や教職員たちと思い出づくりをしてほしいという思いを企画に込めた。
リーダーの目谷真之助くん(サービス創造学部3年)は、「1年生をターゲットにしたのは、プロジェクト活動の内容を知ってほしかったということが理由のひとつ。私は2年生の時にゲストとして12月に開催されたイエロー・パーティに参加したのですが、企業の方といろいろとお話をさせていただき、自分の視野が広がりました。ですから、プロジェクト内容がわかるような動画をつくり、いろいろな先生のお力を借りて、1年生に説明をさせてもらう機会をいただきました。その結果、例年より多くの1年生に参加してもらうことができたと思います」と狙いを話す。実際に1年生だけでなく、例年よりも多くゲストが集まったのは、こうした地道な広報活動による賜物だ。
 

リーダーの目谷真之助くんは、「コンセプトの立て方や企画書のつくり方など、1年生の頃からさまざまなプロジェクト活動に携わってきたことが今回のプロジェクト活動に役立ったと感じています。また、今回の企画書はもちろん、イベントのフライヤーのつくり方も、マーケティングを専門とする松本大吾ゼミナールで学んだことを生かすことができたと思っています」とコメント。
 


フードや装飾にハワイらしさを

また、今年は5回目ということもあり、例年のいい部分を踏襲しつつも、部署ごとに新たなサービス創造も行った。たとえば、当日会場に用意されたフードもそのひとつ。メンバーたちは、大学の学食「The University DINING」や世界一の朝食と評される「bills」を手掛けるトランジットジェネラルオフィスのスタッフと何度も打ち合わせを重ねてきた。Easy & Fun(簡単に楽しめる)をコンセプトに、自分たちでカスタマイズできるホットドッグやデザートを提供することを決めた。卵やチーズなどの一般的なトッピングだけでなく、パイナップルなどのハワイらしいものも提案し、それに合うソースも数種類用意。自分好みのオリジナルホットドッグづくりをしながら、ゲスト同士の会話が弾んでいる様子がうかがえた。
さらに、デコレーションチームのメンバーは、キャンパスをよりハワイらしくするため、本物のヤシの木などの観葉植物をレンタルした。「大学、教室という雰囲気を消すには、大きいもので隠すことが重要と思ったので、ここは一番力を入れた点です」と熱く語るのは、デコレーションを担当した高梨悠成くん(サービス創造学部3年)。予算に合う店探しも苦労した。ようやく大学近くの観葉植物店を発見し、直接店に足を運んでこのプロジェクトに懸ける思いを説明。熱意が伝わり、10本近くのヤシの木を破格で貸し出してくれることになった。「メールやラインでは伝わらないと改めて実感しました。直接会って話をすることの大切さを学びました」と高梨くん。しかし、こうした成功の裏では違った苦労もあったという。「自分は2年生からこのプロジェクト活動をしていますが、3年生でデコレーションの責任者を任されてみて、モチベーションに差があると痛感しました。2年生は初めてプロジェクトに参加するので、全員が同じ方向に向かって走るのはすごく難しかった。石井泰幸教授の中小企業論という授業を取っているのですが、その中で、お客様を大事にすることはもちろん、それより先に自分の会社の従業員を思いやる気持ちが重要ということを学びました。僕自身、自分の意見を通したいタイプだったのですが、人の意見を聞くようになりましたし、相手の意見も尊重するようになりました。ただ、100%の達成感はありません。それぞれが緊張感をもって事前準備をしておくことができればもっとスムーズにできたと、悔しい思いもあります。各自反省して、次につなげることができていればいいと思います」と振り返った。
 

ヤシの木を運ぶデコレーション担当の高梨悠成くん(手前)。「自分がいざ上の立場になると本当に大変でした。手伝いに来てくれると安心しましたし、先輩の偉大さを感じました。いつか僕も、後輩たちにあの先輩すごかったよね、と尊敬されるような存在になりたいですね(笑)。」

 


自身の成長にもつながったイベント

目谷くんは今回のイベントを振り返り、「今回は、コミュニケーションがうまく取れなくて、準備もギリギリになってしまいました。失敗したらリーダーである自分にすべての責任が来ることを改めて実感しましたが、それは自分が具体的な指示を出せていなかったことだと反省しています。しかし、部署リーダーの一人ひとりが自覚と責任をもって仕事ができたことはよかったことです。僕自身、嫌われたら嫌だなとか考えてしまって、あまり社交的なタイプではなかったのですが、今回の経験を通し、克服することができ、メンタルが強くなったと感じています」と、リーダーという責任が自身の成長にもつながったことを明かした。
また、ミラー専任講師は、「学生たちには自ら責任を取ることを学んでほしかった」と今回のプロジェクトの狙いを語る。「たとえば、音響、照明などの部署も、機械の使い方がわからないなりにメンバーが責任をもってやってくれていたと思います。また、フードもこれまでは自分たちのコンセプトにあったケータリングメニューを選んできましたが、今回は学生たちのオリジナルアイデアを実現できた。すべてのメンバーが責任をもって企画・運営してくれていました」と学生たちをねぎらった。
 
サンセットビーチの雰囲気に包まれながら、学生たちや教職員が写真撮影を行ったり、会話に花を咲かせたり……、みんなの笑顔があふれる一夜となった。
 

パーティ・プロジェクト担当教員のひとり、ケビン・ミラー専任講師(奥)が、パーティ開始前に、出演者のフラダンサーたちと打ち合わせ。これから楽しそうなパーティが始まる予感!
 

ドリンクのリーダーを担当した木村誠くん(サービス創造学部3年/写真左)。オリジナルドリンクを全部で8種類つくった。「今回のイベントを通し、コミュニケーション能力の大切さを改めて感じました。コミュニケーションがうまくいけば、もっと周りと仲良くでき、もっといいものができると思いますからね。自分自身、実は後輩と絡むのが得意ではなかったのですが、自分から積極的に話しかけることを意識をしたことで、いい関係が築くことができたように思います」と笑顔で振り返った。
 
 


【「Hawaiian Party~Sunset Beach~」 Photo Album】

パーティのボードもデコレーションチームが手書きで仕上げた。
18時に開場。お客様の手に成人の証であるリストバンドを巻いていくメンバーたち。
小さなゲストに、紙のカップにナッツとポップコーンを提供。
流木やハイビスカスが装飾されたソフトドリンクコーナー。南国らしい、ブルーベリーを使ったドリンクと、レモンとミントの爽やかなドリンクが用意された。
司会を担当した鈴木陸央くん(サービス創造学部2年/右)と、矢野芽位さん(同2年)。鈴木くんは、「今まで練習をしてきましたが、台本にないことも機転をきかせて言うことができたので、本番が一番よくできたと思います。次回、司会をやるメンバーには、自分の経験を伝えたい」とコメント。矢野さんは、「棒読みにならないように二人で練習をしました。すごく緊張はしましたが、社会人になっても大人数の前で話す機会も多くあると思いますし、いい経験になりました」とホッとした表情を見せた。
ハワイらしい、フラダンスショーが2回にわたり行われ、会場を盛り上げた。
4人1組のグループ制のゲーム“サンセットパズル”。それぞれが渡されたパズルのピースを4人で組み合わせてパズルを完成させたら、フォトブースで写真撮影をしてもらう。いろいろなゲストに声をかけながら、ピース探し!
サービス創造学部の今井重男学部長(右)、西尾淳教授(左)も学生とともにパズルを完成! ハワイのビーチをイメージするフォトブースで写真撮影をしてもらっていた。
フードコーナーも、ホットドッグを片手に、トッピングを選ぶゲストたち。どれが合うかな~と、楽しそうな様子。
パーティ終盤には、上村啓太くん(サービス創造学部3年)によるベースショー!ハワイアンな音楽に合わせて、演奏が披露された。
フードはすべて、大学の学食「The University DINING」や世界一の朝食「bills」のスタッフと学生が共同制作。ハワイらしいデザートが用意された。
フォトブースで記念写真を撮る学生たち。笑顔があふれる一枚は、夏のいい思い出に。
スタッフはオールホワイトで統一。コスチュームも担当した高梨くんは「暗くならないし、清潔感もある印象なので、衣装をホワイトに統一しました。また、ゲストの方とも衣装ではっきり区別がつけることができましたし、しっかりまとまったように思います。」写真は、高梨くん、目谷くん、副リーダーの森山柚花梨さん(サービス創造学部3年)。
フォトブースで素敵な写真を撮ったグループが表彰される「フォトドッグ」大会。優勝チームには、スマホの自撮り棒が贈られた。
パーティ・プロジェクトのメンバー。長時間のサービス、お疲れ様でした!