「サービス創造大賞2016」募集開始

千葉商科大学サービス創造学部が主催する「サービス創造大賞2016」の募集が今年も始まった。「あったらいいな、こんなサービス」を合言葉に、今年も全国からアイデアを募る。Kicky!編集部では、審査員のひとり、同学部の清水喜久准教授に応募のヒントを聞いた。

 
 


審査基準6項目+採算性

今年で9回目となる「サービス創造大賞」。毎年、新しいサービスのアイデアを広く募集している。今年の一般課題部門は「あったらいいな、こんなサービス」、同学部の公式サポーター企業とコラボレーションする企業課題部門では、「あったらいいな、学校生活を豊かにするこんなサービス」のテーマでアイデアを募ることになった。
 
このコンテストには、学部の60社近い公式サポーター企業の方々が審査に参加する。審査員の一人でもある清水准教授は、企業課題部門について、「企業にとってもメリットになり得るサービスを考えてもらえると嬉しい」と話す。「自分の出したアイデアを第一線で活躍するプロが評価してくれる。そういう意味では大きなモチベーションにもなります。応募者の中でも、学生の皆さんにとっては、貴重な勉強の機会になると思います」。
 
コンテストの審査基準は、「サービス創造性」「新規性」「独創性」「論理性」「実現可能性」「社会貢献度」の6項目。「もし応募者に余裕があれば、この6つの項目に加えて、『採算性』についても考えてもらえると、一工夫あるアイデアになると思います。私自身、いろいろな企業での勤務を経験してきました。クリエイターたちの感性というのは素晴らしいもので、ロジックではない“なにか”から優れた商品やサービスをつくり出すこともあります。時にマーケットそのものも……。ビジネスでは、この創造性にくわえて『採算性』も重要視されるのです。そこも踏まえて考えていただけると、今後皆さんが社会に出た時にさらに役立つように思いますね」と清水准教授。2年前まで企業に勤めていただけに、企業人目線での応募のポイントを明かしてくれた。
 


感性を磨き、考える癖をつける

とはいえ、アイデアはどのように生まれるのか。清水准教授は「メモを取ることが大切です」と言う。詳しく話を聞くと、「私の友人のあるコンサルタントは、日々、気がついたことをメモすることを癖にしています。脈絡のないたくさんのキーワードを見ていると、そこからひらめくことがあるのでしょう。“なにか”を生み出そうとすることから始めるのではなく、気になったことをメモしているうちにアイデアにつながるヒントが見えてくるということですね。また、今すでに世の中にあることだって、使い方や見方を少し変えるだけで、新たなサービスに結びつくこともあります。そして、自分で考え抜いた“アイデアを簡潔に説明できるかどうか”チェックしてみましょう。自分自身で説明できないような複雑なアイデアは、一般に、事業化しにくいものなのです」と話してくれた。
 
自分の専門以外のことに興味を持つことが大事とも。
「ある程度年齢がいくと、理屈で考えることが多くなりますが、若い頃の感性はすごく大切だと思います。感性は一朝一夕で身につくものではなく、日々のトレーニングが役立ちます。音楽、美術、歴史、文学、ファッション、食、なんでもいいのです。広く、浅くでかまわないから、いろいろなことに興味を持って感性を磨くことを心がけてください。社会に出てお客様を喜ばせるためにも、感性を豊かにすることは重要なことです」。
 
最後に、「常日頃、学生たちに『勉強することも大事だけれど、考える癖をつけなさい』と言っています。社会に出たら、頼れるのは自分の頭しかありません。こうした機会にいろいろ考えを巡らせて、応募してみることが大切だと思いますね」と呼びかけた。
 

「若い時の感性はとても重要です。それをぜひ活用してください。千葉商科大学には、そのような土壌が整っています」と清水准教授。

 


サービス創造大賞2016

≪募集期間≫
2016年7月1日(金)から9月30日(金)まで。
 
応募詳細・申込みはこちら
※過去の受賞アイデアも掲載。
 
 
≪お問い合わせ先≫
〒272-8512 千葉県市川市国府台1丁目3番1号
千葉商科大学 学部事務課 サービス創造学部担当
tel:047-373-9752  fax:047-373-9944
e-mail:jim-fsi@cuc.ac.jp
 
 
【一般課題部門】
大賞(1点) 奨学金10万円、準大賞(1点) 奨学金5万円
【企業課題部門】
大賞(1点) 奨学金10万円、準大賞(1点) 奨学金5万円
【両部門共通】
優秀賞(5点) 図書カード2万円相当
高校賞(30点)図書カード5千円相当 (※高校を通じて50件以上の応募があった場合に各高校内で1人選定)

<プロフィール>

清水喜久(しみず・よしひさ)

000790専門:企業財務論・財務会計論

専修大学経営学部卒業後、王子信用金庫(現:城北信用金庫)に入社。日本ヒューレットパッカード(HP)株式会社、キョーリン製薬ホールディングス株式会社、日本ユニシス株式会社で、経理、財務、予算統制に従事。また、新規事業開発や企業再編(M&A、事業譲渡など)を中心に幅広く経営管理を担当する。2014年より、千葉商科大学サービス創造学部准教授に就任。実務に役立つをモットーに、財務会計や企業財務などを教える。中央大学専門職大学院国際会計研究科MBAコースを修了。
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