石崎ひゅーい、七尾旅人、近藤薫、南壽あさ子ら、人気アーティストが集結! 2015年6月21日、千葉商科大学のオープンキャンパス内で高校生限定のスペシャルライブ「THE University LIVE」が開催された。1日限定で行われたこのライブの企画・運営を行ったのは、同大学の学生たち。当日のライブの模様と、学生たちの奮闘ぶりをリポートする。

 


「ぴあ株式会社」協力のもと、学生たちが企画・運営

「THE University LIVE」は、オープンキャンパスを盛り上げるためのアフターイベントとして開催された。3カ月以上前から企画を練ってきたが、その企画・運営の中心となったのは、企業から直接リアルビジネスを学ぶ学生グループ「HUB & DINING Bureau Student Club」と、同大学サービス創造学部のエンターテインメント・プロジェクトの学生たちだ。
「企業と一緒に行う学びついてアピールするためのイベント」や「音楽系のイベント」といったイベントアイデアが学生たちからも挙がり、結果的には、同大学サービス創造学部の公式サポーター企業である「ぴあ株式会社」の協力のもと、「やってみる、という学び方」の実践として、このライブ開催が決まった。集客を中心とする広報・営業に関しては「Student Club」が、ライブ運営に関してはエンタメ・プロジェクトが担当。出演するアーティスト選定も学生たちの声が反映され、石崎ひゅーい氏、近藤薫氏、南壽あさ子さん、七尾旅人氏の4人に決まった。
 
当日は朝早くから、会場設営の手伝いや高校生たちに積極的にライブのアナウンスをするなど、学生たちは集客のために奔走。高校生や保護者らを前に、アーティストがそれぞれ4~5曲程度の歌を披露した。最初はアーティストのライブパフォーマンスに圧倒されていた高校生たちだったが、徐々に手拍子をしたり、声を出したりするなど、会場が一体となる盛り上がりを見せた。
 
 

キャンパス内のいたるところに、ライブのポスターが貼られた。


座学では得られない、活動から得る学び

エンタメ・プロジェクトの担当教員である西尾淳教授は、「2つのプロジェクトチームがかかわっていたので、共通のミーティングなどで頻繁に情報共有できなかったことは反省点。でも、学生たちが大学をアピールするために積極的に動いてくれたことはすごくよかったと思います。単なる学芸会のようなものでは社会に出てもあまり役にも立ちません。常にプロのレベルを求めて、これからも活動していきたい」と、反省も踏まえながら今後の展開を見据えた。
 
また、「Student Club」の深沢昇大くん(サービス創造学部2年)は、「このライブを通し、高校生が『千葉商科大学で学びたい』と感じてくれたら、すごく嬉しいです。ただ、チームとしては、清清しいまでの経験不足を感じました。Student Clubにとっては、学外へ働きかけることや、プロの方と一緒にイベントをつくりあげていくことも初めての経験でした。しかも、何をもって成功とするかの判断基準ができていなかった。チーム内の情報伝達ができていなかったことや、当日臨機応変に対応できなかったことなど、反省点を挙げればきりがありませんが、この気持ちを忘れず、なにごとにも前のめりにチャレンジしていきたいと思います」と、活動を通して多くの学びを得た様子だった。
 
ライブ運営に当たったエンタメ・プロジェクトのサブリーダーでもある田中そのかさん(サービス創造学部2年)は、「エンターテインメント・プロジェクトにとって、今期初めてのイベント運営だったので、新しいメンバーをどう動かしていけば良いのか、どうしたらみんなにとって良い活動になるのか、取りまとめる立場としては非常に難しい面もありました。ただ、私自身は、プロの方と出会い、貴重な経験を積むことができました。アーティストの方々にインタビューさせていただき、大学時代のことやアーティストという仕事についてなど、たくさんのお話が聞けて、終始興奮しっぱなしでした(笑)。また、ある高校生が『大学生の方、すごかったです!』と声をかけてくださったのも嬉しかった。今回の企画・運営の課題はたくさんありましたが、プロジェクトとしては次の活動に、個人としては今後の人生に、この貴重な経験を活かせるように、活動を頑張っていきたいと思います」と、充実した表情を見せた。
 
 

会場内を走り回り、学生たちに的確な指示をする、ライブエリア・リーダーの田中そのかさん(サービス創造学部2年/右)。「情報共有が大変で、毎日携帯とパソコンが手放せませんでした」と笑う。

 
 

ライブ会場の設営の準備を手伝う学生たち。
学生のスタッフ同士、ライブ前に最後の確認を行う。
笑顔でお客様を迎える準備は万端だ。
新学食「The University DINING」で食事をする高校生たちにライブの告知。
同学部の特命教授である「ぴあ株式会社」取締役の木本敬巳氏も、学生たちに熱心に指導する。
14時20分の開場と同時に、多くの観客らが集まった。
独特の世界観で、観客を魅了した七尾旅人氏。
「もともと自分自身の曲には、合唱曲のような曲調のものが多いのですが、なるべく皆さんになじみのありそうなそういう曲調のものを選びました」と南壽あさ子さん。
同大学のサービス創造学部で原曲権を共同所有することになった近藤薫氏の『もうひとりの君』も披露された。
石崎ひゅーい氏は、「まったく友達のつくれない状態のまま大学に通いました」という自身の経験談も語った。
入口脇のモニターには、先日キャンパス内で撮影が行われた近藤薫氏の『もうひとりの君』のミュージックビデオが流れる。
ライブの途中、高校生を前にプロジェクト活動の概要を説明するエンタメ・プロジェクトの濱翔汰くん(サービス創造学部3年)。
ライブ会場で「Student Club」の説明をした宮下侑晟くん(サービス創造学部2年/右)。「高校生の前で話すのは緊張しました」と笑顔でコメント。
「Student Club」の指揮をとった深沢昇大くん(サービス創造学部2年)は、「反省点をあげればきりがない」と語った。
片づけを終えたエンターテインメント・プロジェクトメンバーで一本締め。お疲れ様でした~!