松本大吾准教授に聞く
「サービス創造大賞2015」応募のヒント-その2-

千葉商科大学サービス創造学部で、毎年恒例となっている「サービス創造大賞」。そのアイデア募集が今年も始まった(※)。今年度も一般課題部門では「あったらいいな、こんなサービス」のテーマで募集。また、同学部の公式サポーター企業とのコラボレーションで実施する企業課題部門は今年度、スポーツに関連する公式サポーター企業の協力により、「あったらいいな、スポーツのこんなサービス」のアイデアを募っている。Kicky!編集部では、マーケティングを専門とする同学部の松本大吾准教授に、「サービス創造大賞」応募のヒントを聞いた。

 
 


企業課題部門は、学生たちにとって貴重な機会

2015年度で8回目となるサービス創造大賞は、「サービス創造」の重要性を広く社会に認知してもらう目的で、2008年に創設された。昨年度は、全国の高校生や千葉商科大学の在学生、一般の方から4,000件近く(一般課題部門2,290件、企業課題部門1,686件)の応募があった。
 
松本准教授はサービス創造大賞について「サービスに関するアイデアを世に問うことで、より多くの皆さんに『サービス創造』について考えていただく機会になるといいですね。年々応募者が増加していますので、それに対応して賞の数を増やし、より多くのアイデアを表彰できるようにしています」と言う。
 
このコンテストの審査員を務めるのは、サービス創造学部の50を超える公式サポーター企業だ。企業に認められるので、世の中の具体的なサービスとして実現する可能性もある。なかでも、2013年度に創設された企業課題部門について松本准教授は、「就職を意識している学生にとっては、企業との接点が増えることはもちろん、リアルな課題になるはず」と話す。「社会に出れば、企業内で『アイデアを100個出せ』と言われるようなシチュエーションがよくあります。こうした課題解決は、企業人同様の課題解決体験ができる場として、高校生や大学生にとって貴重な機会といえるでしょう」とその理由を述べる。
 


困ったことがアイデアにつながる

とはいえ、新しいアイデアを生み出すのはなかなか難しい。松本准教授にそのコツを伺うと、「日常生活のほんのちょっとした困ったことを忘れずにいられることが重要」という答えが返ってきた。というのも、世に出ているサービスの多くが、意外と身近な生活のなかの気付きだからだ。「困ったな、不便だな、面倒くさいなと感じたことを解決するアイデアこそ、素晴らしいサービスにつながると思います。きっと皆さんの周りにヒントがあるはずです。ただ、日常生活の中のできごとは注意していないとすぐに忘れてしまいます。ですから、何かを生み出そうとつねに意識しながら、ものごとに注目しておくことも大切かもしれませんね」と秘訣を明かしてくれた。
 
応募の条件として300字以内で説明をすることが決められているが、「短い文章のなかでどれだけ具体的に審査員にアイデアを伝えられるか。せっかくのよいアイデアも、伝わらずに評価されない、というのはもったいないですから」と、客観的に読んで伝わるかどうかを重視することを勧めてくれた。
 
「社会との接点になるというだけではなく、何よりも自分自身のために――」。松本准教授は、「多くの皆さんにチャレンジしていただきたい」と、応募者に呼びかける。
 

一般課題部門・企業課題部門ともに、高校賞が設けられているのも大賞の特徴。「高校生にとっても大きなチャンスとなる」と語った。

 
 

<プロフィール>

松本大吾(まつもと・だいご)

2003年早稲田大学商学部卒業。2005年早稲田大学大学院商学研究科修士課程を修了、2010年同博士後期課程を単位取得満期退学。2011年より千葉商科大学サービス創造学部専任講師、2015年には准教授に就任。学部では、「マーケティング戦略論」などを担当。専門はマーケティング・コミュニケーション、広告。
 
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